綿綾テープをバーテープとして巻こう

かつて、ドロップハンドルに巻くものといえばコットンテープという時代があった。EVAフォームテープの登場により振動吸収素材をバーテープに使うことが多くなり、バーテープ売り場に行っても木綿製がなくなった昨今。しかし、そんなコットンテープを用いるべき理由が今日にも存在する。
コットンテープの長所は

  • 安い (綿綾テープは50円/1m前後の切り売りで買えるので、交換一回当たり250円前後。25mや50mのロールで買えば一回あたり200円程度)
  • 色が豊富(切り売り用の在庫をおいてる店が少ないが)
  • 吸水性があり肌触りが良い
  • 短めに巻く人でも余ってゴミになるバーテープの量が少ない
  • 薄くて振動吸収が少なくダイレクト感がある(手が疲れるデメリットでもあるが)

逆に欠点は

  • 汚れを落とすのが難しい
  • 伸びにくいため、巻くのが若干難しい
  • 綿は耐摩耗性が低い
  • エンドプラグを使い続けたり別途用意したりする必要がある

というわけで、安いバーテープ巻いて汚れたらさっさと巻き直して、ついでにいろんな色を試してみたい人にオススメ。

20mm幅*1mm厚の綿杉綾テープ(新宿オカダヤで購入、木綿50%・レーヨン50%の混綿、多分これ)を4.6m使って巻いて半年使ったのが上の写真。ハンドルはc-c380mm、巻き方はテープ幅の1/3が重なる標準的な厚さ。短めに巻いてあるので、一台5mと見積もっておくと良い。雨の中を走ったり放置したりしたが、思ったほど汚れはしなかったのが意外だ。
作業手順ごとにコツを書いておくと

  • (1)両面テープをハンドルに軽く巻きつける。コットンテープと同じだけの量を巻く必要はなく、角度をゆるめにして大雑把に巻く。巻き始めと巻き終わりだけは粘着力が必要なので、そこだけ両面テープをちゃんと一周貼っとくと良い。
  • (2)エンドプラグが刺さるかどうか気をつけつつ巻き始める。薄いテープなので、2,3重に巻かないとエンドプラグがきちんと挿入できない。
  • (3)あとは普通のバーテープと同じで、常に引っ張ってテンションかけながら常に一定の角度になるように巻いていく。

綿100%の綿綾テープもこれとは別に巻いてみたが、合繊との混綿にすることで丈夫になるらしく、綿100%だとほつれた糸が出てきやすい。


綾テープは "杉綾テープ" "綾織りテープ" などとも呼ばれる。テープの織り方は他にもアイビーテープなどあるが、杉綾テープが入手性・見た目に優れる。通販を検索する場合は「綾 20mm」「綿 綾 20mm」などと検索すると良い。
綾テープはアクリル100%のものも色の選択肢が豊富、というか最近は合繊がメインに用いられているように見える。吸水性が悪そうだが、次に巻き直す時は合繊テープも試してみたい。

追記、アクリル綾テープについて(2016/01/12)

その後アクリル100% 20mm幅*1mm厚*5m長のテープも巻いてみた。吸水性や肌触りは木綿にこそ若干劣るものの、化繊としては吸水性が高くさらりとした触感は夏でも快適。特筆すべきは耐久性の高さで、手芸用途で木綿テープを駆逐しつつあるのも頷けよう。価格も木綿と大差ない。
総合的に、アクリル綾テープのほうがおすすめだ。